グランドキャニオンドライブ記

2002年8月

4日目　2002年8月23日(金)

■　モニュメントバレーの日の出

　いままで東に向かっていた私たちの旅も今日からは西、ロサンゼルス(Los Angeles)に向かいます。つまり旅の中間点に来たことになります。

　今日も早朝に目が覚めてしまいました。しかし、何度かウトウトしてしまい肝心のモニュメントバレーの日の出を見過ごしてしまいました。ハッと気が付いたらビュートの間から朝日が、きっと真っ赤に染まったことでしょう。残念。

ページトップ

■　グールディングス・ロッジ・博物館

　昨日のお皿の中で増殖するタコスはおなかの中でも増殖しているらしく朝になっても全く空腹感はありませんでした。朝食は後にして、ロッジにある博物館へ行ってみます。ここはナバホの生活や民芸品、ジョンフォード監督を始めとするモニュメントバレーで撮影された映画の紹介などがされています。最近の映画では「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の展示がありました。

　この博物館の入館料は寄付、いくらでもOKです。ドイツ人の家族も来ていたのですが「donation」の意味がわからないらしく、案内のおばさんに何度もいくら払うのかと質問し、結局帰っていってしまいました。ドイツ語で寄付ってなんて言うのでしょうね。

　次におみやげ屋さんへ。カレンダーやきれいな石（小さな袋に詰め放題）などを買いました。

ページトップ

■　モニュメントバレー峠を越えて

　8時頃出発。朝食はおなかがすいたら途中で適当に食べることにしました。US-163に出る手前に「モニュメントバレー高校」がありました。周囲に民家は数えるほどしかないのに、こんなところまで毎日通っているのでしょうか。そういえば「ラジオ英会話」では小学校高学年から全寮制になる、て言ってたっけ。

　US-163に出て、東方面へ向かいます。途中、車の直前を突然、牛がゆうゆうと横断し始め、急ブレーキを踏み事なきを得ましたが、もしこれが夜だったら発見が遅れ大事故になっていたでしょう。ロッジから20分ほどで車の後ろを見るとこのすばらしい景色が。路肩に所々駐車スペースがあります。

　真っ直ぐに伸びた道路がビュートの間に吸い込まれています。

　しかし、カメラの調子がますます悪くなり、ここでも何枚か写真を撮ったのですがうまく撮れていたのはこれ一枚。アメリカのフィルム、結構高かったのに。

　この周辺は牧場らしく遠くに馬が草を食べているのが見えます。前回アメリカに来たときも不思議に思ったのですが、アメリカの牧場は恐ろしく広く、地平線まで延々と続いています。牧場の人はこんな広い牧場の中で、自分たちの牛がどこにいるか、をどうやって知るのでしょうか。レーダーや飛行機が無いと分からないと思うのですが。また、牛もどうやって牛小屋に戻るのでしょうか。戻るだけでも2〜3日かかりそうですが。知っている人がいたら教えてください。

ページトップ

■　西へ向かいグランドキャニオンノースリムへ

　さて。ここでＵターンし、元来た道を戻ります。ケイエンタ(Kayenta)で給油、朝食もガソリンスタンドで取る事にしました。アメリカのスタンドにはセルフサービスでホットドックなどを食べることができる所もあります。

　10時頃ケイエンタを出発。この先の時間表示はアリゾナ時刻とします。

　出発するとき国道を2頭の牛がのしのしと西の方に向かって歩いています。脱走したのか、散歩コースなのか。当たり前の風景なのか止まる車はありません。

　ツバシティ(Tuba City)でフィルムを購入。カメラの不調が分かったのは日本に帰りフィルムを現像してからです。このときはバシバシと写真を撮りまくっていました。フィルムは日本のほうがはるかに安く、36枚撮りで税なしで6ドル99セントもしました。日本なら2本買えてしまう金額です。グランドキャニオンなどの観光地ではもっと高くなります。

　ツバシティから更に西に向かいUS-89へ。ここを左に曲がるとグランドキャニオンサウスリムです。私たちはノースリムに行くので右に曲がります。ここから北もAAAの地図ではシーニックロードになっていて、右手に赤い断崖が見えてきました。ここからマーブルキャニオン(Marble Canyon)まではグランドキャニオンの底を通っているようなすばらしい景色が続きます。コロラド川を渡りマーブルキャニオンを通過。あのグランドキャニオンを造った川にしてはちっぽけな川でした。ここにはモーテルが一軒あり、周りの景色が抜群です。写真を撮ったのですが写っていなくて残念。ラジオからはナバホ語専用の放送が聞こえてきます。ナバホ語と言っても所々英語の単語が混じっているようです。

　マーブルキャニオンからだんだん地形の状況が変わってきました。大地に隆起した跡がはっきり分かります。だんだん標高が上がり、途中すばらしい見晴らしのところがありました。以前のページにも書きましたが、私たちはコロラド川の川下に向かっているのですから普通、下り坂を想像しますが、ここは川下の方が標高が高いのでどんどん上っていきます。坂を登りきった頃には、回りの景色はすっかり森林になっていました。

　ヤコブレイクで左折しノースリムに向かいます。このAZ67には途中早い車を優先させる待避所みたいなとこるがあるのですが、私はてっきり登坂車線だと思い込み右側に寄りました。そしたら100メートルもしないうちに車線が終わってしまいます。時速100キロ近いスピードですので、ブレーキを踏んでも間に合いそうにないですし、慌ててハンドルを左に切りましたが、このときもし左側に車がいたら、と考えただけでもぞっとしました。本来、停車して待つ車線だったのです。

ページトップ

■　グランドキャニオンノースリム

　牧場の中を通り抜け、ゲートで3日前にもらったサウスリムの入園のレシートを提示し通過、14時ころに、ノースリムに到着しました。ここは夏時間から普通の時間に変わるので1時間得した気分です。ノースリムは同じグランドキャニオンなのに全く異なる雰囲気で落ち着いた感じがします。何か北欧のような感じです（行った事はないのですが）。道の先端にグランドキャニオンロッジが建っていて、ロビーではガラス越しにゆったりしたイスに座りながら、キャニオンを眺めることができます。ここはヤバパイポイントの博物館と違い、この建物の更に先端にポイントがあり、そこから180度開けた景色を見ることができます。目を凝らすと、遥か彼方にヤバパイポイントの博物館が見えます。

　昼食は遅めの15時頃、ここのロッジのカフェでピザを頼みました。ここでも飲み物は小さなコップでお代わりを何回もする作戦です。

　次に、ポイント・インペリアルヘ。途中、山火事の跡が何箇所もありました。タバコの火、それとも落雷か。アメリカでは自然発火の山火事は、特に危険がない限りそのまま放っておく、と聞きました。山火事も自然のサイクルなんだそうです。ポイントインペリアルは東のほうに開けています。私たちが今日走ってきたモニュメントバレー方向です。さすがにいくら視界のいい日でもモニュメントバレーは見えないでしょう。南のほうにはデザートビューポイントから見えた火山が見えます。良く見ればウォッチタワーも見えるのではないでしょうか。

ページトップ

■　ユタ州カナブ

　時間が少なくなってきましたので、そろそろノースリムを後にすることにします。ゲートを出たところで急に眠くなり15分くらい仮眠を取り、頭がすっきりしたところで再出発。ヤコブレイクを通過し、US-89Aをどんどん西に下っていきます。遠くには明日行く予定のザイオンの山々が見えてきました。カナブのひとつ手前の町、フレドニアへ。ここからカナブまではすぐです。というよりは、フレドニアとカナブはどこが町の境かわからないくらい街並みが続いていました。フレドニアはアリゾナ州、カナブはユタ州で州も変わっているのですが、どこで変わったのかさっぱり分かりません。

　18時ころ、カナブのSuper 8 Motelに到着。荷物を入れた後、洗濯物がたまってきたので洗濯です。モーテルにはランドリーは無いとのことで街のコインランドリーを教えてもらいました。小さな町なのになんでこんなに洗濯機があるの、と思うくらい洗濯機がたくさんあるランドリーでした。お客さんは私たちだけです。洗濯の途中、近くのスーパーへ買い物に。やはりここのスーパーも巨大です。山の中腹にはKanabの「K」の文字があり、山は夕日に照らし出されています。街ではウエスタン祭りというのをやっていてカウボーイの実演とか、乗馬ができるというようなことが書いてありました。明日の土曜日までだそうですが私たちはザイオンに行く予定ですのでパスです。

　洗濯も無事終わり夕食です。モーテルのフロントの人が薦めてくれた近くのシーフードバフェへ。お客さんは私たちと、・・・あれモーテルのフロントの人も来ています。フロントの仕事はどうしたのでしょうか。他にはお客さんはいません。一人14ドル、残り物のような感じで、ちょっと高かったですが、味はまあまあ。まあこれも経験です。

ホームページ(くわのす)

トップページ

準備編

8月20日

• 成田からアメリカ

8月21日

• ニードルズからグランドキャニオン
• グランドキャニオントレイル、日の入

8月22日

• グランドキャニオン日の出
• モニュメントバレー

8月23日

• グランドキャニオンノースリム

8月24日

• ザイオン国立公園

8月25日

• ラスベガス、ロサンゼルス

8月26日

• 帰国

リンク